DTM初心者向け入門講座

DAWソフト「FL Studio」はどんな音楽製作ができる?

FL STUDIOはベルギーのImage Line社が手がける音楽製作ソフトウェアです。元々はシェアウェアとして開発がスタートした本ソフトですが、世界中のユーザーからフィードバックを受け、今やEDMシーンでは欠かせないDAWに成長しました。

「あなたの頭の中にあるサウンドを最も速くスピーカーから鳴らせる」をキャッチフレーズに、16年以上にわたって進化を続けています。2015年7月現在、FL STUDIO 12 SIGNATURE BUNDLE
とそのクロスグレード版の2種類がラインナップされています。

FL STUDIO 12の特徴

FL STUDIOのメイン画面

FL STUDIOはダンス・クラブミュージック系のトラック制作に最適のDAWです。世界中のトラックメーカーがこのDAWを用いてEDMやテクノ、ヒップホップ、R&Bなどを製作しています。国内ではボカロユーザーの使用率が高いことで知られています。

自由度の高いループ素材構築型DAW

本ソフトはループ素材構築型のDAWとなります。SONYのACIDと同じ類に入りますが、ACIDが既存のループ素材を並べて作っていくのに、FL STUDIOは素材を自分で作り、それを並べて作曲していきます。ループ素材構築型でありながら、より自由な楽曲製作が可能となっているのが特徴です。

マルチタッチサポート

Windowsというプラットフォームの機能を活かしたマルチタッチサポート機能、Ver.12 からはミキサーの操作も対応するようになりました。より柔軟なミックス作業/ライブパフォーマンス時などのリアルタイム操作がより体感的に行うことができるようになっています。

作業効率を底上げする6種類のミキサーレイアウト

FL Studio12のミキサー

本ソフトはVer 12になり、ミキサーのデザインが一新されました。同時に6種類のミキサーレイアウトを用意し、目的に合わせて変更することが可能となっています。トラック全体やエフェクトおよびルーティングを調整したい場合はコンパクトレイアウト、個々のトラックを細かく調整したい場合はエクストララージなど、作業に合わせてレイアウトを使い分けていきます。視認性が向上し、作業効率もアップします。

ダンス系ミュージックに最適のプラグイン・インストゥルメンタルを収録

優れた音質と機能性を兼ね備えたプラグインおよび音源を多数バンドルしています。個性豊かなシンセサイザーにギターシンセ音源、ピアノ音源、リズム音源など、楽曲製作に必要なインストゥルメンタルを収録。ダウンロードしたその日から高品位な音源でトラックメイキングが可能です。

一方プラグインは個性的な物こそ少ないですが、コンプレッサーやイコライザー、マキシマイザーなど、スタンダードで使い勝手の良いものが揃っています。もちろんサードパーティ製プラグイン・インストゥルメンタルにも対応しているので、必要であれば別途用意し、トラックメイクに使うことができます。

全体の傾向としては、ダンス系。クラブ系ミュージックと相性の良いものが多いです。しかしながら、決してそこに特化している訳ではなく、使い方次第で様々なジャンルの楽曲製作に対応します。

他社製のDAW上でも使用可能

本ソフトには数多くのプラグインエフェクトやインストゥルメンタル、ツールがバンドルしています。楽曲製作がソフト内で完結するのはもちろん、本ソフト自体がReWireに対応、VSTiおよびDXiプラグインとして動作するので、他社製のDAW上で使用することもできます。そのため、高品質音源を内包する FL Studio をソフトシンセとして使用するといった使い方も可能となっています。

生涯アップデート無料

最大の特徴は、「Lifetime free update」という「生涯アップデート無料」の制度です。一般的なDAWはアップデートの都度費用が掛かりますが、本ソフトはアップデートを生涯無料で受けることができます。そもそも同社のフォーラムはユーザーと開発陣がより近い距離でコミュニケーションを取れるように設定されたもので、本ソフトはアップデート毎に「ユーザーの意見を積極的に反映してくれる」ことでも知られています。そのため、アップデートの度に様々な点が改善・強化されます。ユーザー目線で開発を進めていく姿勢は、シェアウェアから発展してきたソフトならではと言えるでしょう。

注意しなければならないのは、Lifetime free update権はダウンロード版には付属するものの、パッケージ版には付属しないということです。店頭で購入した場合は別途Lifetime free update権を購入することで、生涯アップデートを受ける権利を得ることができます。

公認キャラクター「FL-chan」

FL Chan

また、本ソフトにはImage Line社公認の「FL-chan」というマスコットキャラクターが存在します。これは同社が運営するフォーラムでキャラクターデザインを募集し採用されたもので、キャラクターグッズまで販売する盛り上がりを見せています。

その他の特徴

  • Windows/iPad/Android で動作
  • VST(32bit/64bit)、DX、およびFL STUDIOのネイティブフォーマットに対応
  • 音質に優れたマルチトラックオーディオ録音
  • ライブパフォーマンスにも最適
  • 高解像度ディスプレイに対応
  • デモ版あり

FL STUDIO12:収録プラグイン一覧

オートメーション Formula Controller
Peak Controller
X-Y Controller
コンプレッサー・リミッター Fruity Compressor
Fruity Limiter
Fruity Multiband Compressor
Soft Clipper
Maximus²
Soundgoodizer
ディレイ・エコー Delay
Delay 2
Delay Bank
ディストーション Blood Overdrive
Fast Dist
Fruity Squeeze
WaveShaper
イコライザー Edison Equalize Function
Convolver
EQUO
Fruity 7 Band EQ
Fruity Parametric EQ
Fruity Parametric EQ2
フィルター Fast LP
Filter
Free Filter
Love Philter
Vocoder
Vocodex
フェイザー・ファンジャー・コーラス Chorus
Phaser
Flanger
Flangus
リバーブ Convolver
Reverb
Reverb 2
Edison Convolution Reverb
マルチエフェクト Effector (12 FX)
Hardcore² (11 Guitar FX)
ツール系プラグイン Control Surface
Balance
Big Clock
Center
Patcher
dB Meter
HTML NoteBook
LSD
Mute 2
NoteBook
PanOMatic
Phase Inverter
Pitcher
Scratcher
Send
Stereo Enhancer
Stereo Shaper
Gross Beat²
Edison
NewTone
Fruity Dance
Spectroman
Wave Candy
ZGameEditor Visualizer
ReWired

特筆すべきプラグイン

Soundgoodizer

インサートするだけでクリアかつラウドなサウンドが得られるマキシマイザー・エンハンサ-。主にトラック最終段で使用します。高音は抜けが良く爽やかな印象に、低音はドスの効いたパラフルな印象に変化します。手軽に音圧が得られるツールとして人気のプラグインです。

Vocodex

ボーカルトラックに別途インサートしたシンセサイザーの音色および音程を合成して出力するボコーダー。サイケデリックな声ネタを生成することができ、エレクトロ系の楽曲で活躍するプラグインです。10数種類の音色にイコライザーを搭載。フォルマントや人数、声色など、様々なパラメーターを細かく設定できるのが特徴です。

Pitcher

Ver 12で追加されたピッチチェンジ系エフェクト。リアルタイムでのピッチ修正や、原音に対するハーモニーを自動生成する機能など、ボーカル処理に最適です。いわゆるケロケロボイスが生成できるほか、ピアノロールに打ち込んだMIDIデータから、指定したハーモニーだけを生成することもできます。

Gross Beat

演奏データを書き換えることなく音量やタイミング、ピッチをリアルタイムで変更することができるプラグイン。EDMお馴染みのサイドチェインを用いたシンセベースもこのプラグインを使用するだけで簡単に再現します。

Newtone

Ver 12で追加されたピッチ・タイミング修正プラグイン。自身で声ネタを作りたい人や、オケに楽器を使用したい人に必須のツールです。オーディオのタイムストレッチやスライスもでき、幅広い使い方が可能です。

Hardcore² (11 Guitar FX)

数少ないバンド系サウンドを作り出せるギターストンププラグイン。ペダルならではのアナログ感漂うサウンドが好評で、即戦力となるプリセットを豊富に収録しています。

Fruity Parametric EQ 2

再生しているトラックの周波帯をリアルタイムで表示するパラメトリックイコライザー。カットあるいはブーストすべき帯域を視覚的に捉えることができるとても便利なプラグインです。

Maximus²

コンプレッサー、リミッター、ノイズゲート、エキスパンダー、ダッカー、ディエッサーといった複数の機能を兼ね備えたプラグイン。マスタリング時の音圧稼ぎはもちろん、トラック毎にインサートして使用するのもオススメです。各パラメーターを細かく設定でき、このプラグイン1つでミキシングおよびマスタリングの大部分を完結させることができます。

FL STUDIO12:収録インストゥルメンタル一覧

オートメーション Automation Clip Generator
Envelope Controller
Keyboard Controller
サンプルプレイバック・マニュピレーション Audio Clip Generator
BooBass
Channel Sampler
DirectWave Player²
DirectWave Full²
FL Keys
Fruity Pad Controller (FPC)
Granulizer
Groove Machine
Slicer
Slicex
SoundFont Player³
Wave Traveller
シンセサイザー 3x OSC
Autogun
BassDrum
BeepMap
Drumpad
Drumaxx
FL FlowStone³
Fruity Kick
Fruity DX10
Groove Machine Synth
Harmless²
MiniSynth
Speech Synthesizer
Sytrus²
Wasp/WaspXT³
ツールス・ジェネレーター Control Surface
Patcher
Dashboard
Fruity Video Player
Layer Channel
MIDI Out
ReWired

特筆すべきインストゥルメンタル(VSTi)

Sytrus²

非常に柔軟で幅広い使い方ができるFMシンセサイザーです。本ソフトに収録されているプラグインの中でトップクラスの評価を得ています。ピアノやオルガン、ドラム、ベース、ストリングなどの楽器をベースに、カスタマイズ可能な6段のオペレーターと3段のエフェクト、全9段をマトリクス状に掛け合って音作りをすることができます。様々な場面で活躍する優等生的なシンセサイザーです。

Harmless

アナログとデジタル、双方の特徴を備えたEDMに最適のシンセ音源。圧倒的なパワーを持つリードシンセから極太のシンセベース、重厚で広がりのあるシンセパッドなど、本格的なEDMサウンドを鳴らすことができます。Ver 12のアップデートで追加されました。

Autogun

約4億個のプリセットをランダムに読み込んで鳴らすとてもユニークなシンセサイザーです。音作りはほぼ出来ず、同じプリセットが読み込まれることは殆どありません。音選びに悩んだ際に使うと良い結果が得られるかもしれない、おみくじ的要素を持つシフトシンセです。

Slicex

Slicex

ループ素材を読み込ませることで、ブレイクビーツ的なサウンドを作り出すループスライス系サンプラーです。ピアノロールと連動しており、スライスした結果を瞬時にMIDIデータとして書き出してくれます。もし使用する素材にスライス・リージョンデータが含まれていればビート検出を行わず素材のデータを使用します。自動でのスライスはもちろん、手動で微調整を加えながら作り出すことも可能です。

FL STUDIOのiPhone/iPadアプリ

FL STudio Mobile

iPhoneとiPadでDL Studioの機能を使うことができる純正アプリ。
GragebandやMusic Studioなど他社のDawアプリに比べても機能豊富。FL Studioを普段から使っているユーザーは外せないアプリです。

FL STudio Mobile HD – Supernice!DTM
FL STudio Mobile – Supernice!DTM


FL Studioのシリーズ

  • FL STUDIO 12 SIGNATURE BUNDLE
  • FL STUDIO 12 クロスグレード版
  • FL Studio Mobile HD(iPhone、iPad用アプリ)
  • FL Studio Mobile (iPhone、iPad用アプリ)

FL STUDIO 12:最低動作環境

  • OS:Microsoft Windows 10、8/8.1、7 (32-bit/64-bit)
  • CPU:1 GHz以上のCPU
  • メモリ:1 GB以上のメモリ
  • HDD:必要空き容量30GB
  • ディスプレイ:XGA以上の解像度のディスプレイ (SXGA以上を推奨)

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