AKG 451B[記事公開日]2014年11月8日
[最終更新日]2022年03月31日

AKG C451B

別途ファンタム電源が必要となりますが、それを必要としない「SM58」などを始めとしたダイナミックマイク等より繊細な集音が可能なコンデンサーマイク。そのコンデンサーマイクの中でも超定番のマイクがAKG C451。通称「シゴイチ」と呼ばれ、1960年代から多くのエンジニアやアーティストに愛されてきたこのマイクが世代を経て復活したのがこのC451B。
C451と併せて今尚世界中の現場で好んで使われています。

AKG C451Bの特徴

C451B_2

 ペンシル型と呼ばれるスタイルで、軽量コンパクトなのでドラムセットのオーバーヘッド(ドラムセットの上)にセットするような無理のあるマイキングも容易にこなしてくれるこのマイク。また、一般的にコンデンサーマイクはダイナミックマイクに比べて物理的な衝撃に弱いのですが、このマイクはコンデンサーマイクの中では耐久性に優れているのでドラム周りにも積極的に使われ続けてきました。
また音質面もコンデンサーマイクらしい繊細かつくっきりとした中高音域をカバーしてくれるので、まさにハイハットや金物系のアタックの強いものを集音するにはうってつけのマイクです。さらにこのマイクにはPADS切替スイッチやハイパスフィルター切替スイッチが付いており、より容易なセッティングが可能となります。

ライブの現場やスタジオでの主な使用例は先に挙げたドラムセットのハイハットやオーバーヘッドを始め、アコースティックギターやカホンの表面などのパーカッションを狙うことも多いです。また、ウィンドスクリーンを付けることにより、ウィスパーな女性ボーカルの集音にも効果的。
ただ、ライブの現場ではストレートなその形状から、ホルダーから抜けて落ちることが稀にあり、その保護のためにテープなどでマイクとホルダーを固定することが多いです。

  • 耐久性が優れている!
  • 繊細かつくっきりとした中高音域!
  • ドラムのハイハットや金物系の集音にオススメ!

総評

コンデンサーマイクは扱いが難しく、保存や使用には注意が必要となります。ただ、このC451Bはそんなコンデンサーマイクの中でも高い耐久性を持ち、さらに音響性能の良さや、軽量コンパクトなその形状でどんな難しいマイキングにも対応してくれる頼れる相棒であります。そんな特徴を持ったこのマイクはこれからも世界中の繊細なスタジオから過酷なライブステージまで幅広く活躍するでしょう。
そんな世界標準でもあり、コンデンサーマイク入門の方にも是非お勧めしたいマイク、それがこのC451Bです。

仕様

C451B:周波数応答曲線

周波数応答曲線
  • コンデンサーマイク
  • 指向特性:カーディオイド
  • 周波数特性:20〜20,000Hz
  • 感度:−41dBV re 1V/Pa
  • ダイナミックレンジ:117db max
  • PADS切替可能:10-Db/20-Db
  • ローカットフィルター:Flat/75Hz(12dB/oct)/150Hz(12dB/oct)
  • 出力インピーダンス:200Ω以下
  • 寸法:19mm径×160mm
  • 重量:760g

サンプル音源