「Cubase」はドイツのソフトウェア会社、Steinbergが開発・保守するDAWです。同社は今現在、日本の音楽メーカーであるYAMAHAの傘下となっています。
本ソフトは国内の普及率が高く、アマチュアはもちろん、メインシステムに導入しているプロも多いです。パフュームやきゃりーぱみゅぱみゅなどを手がける音楽プロデューサー、中田ヤスタカ氏がCubaseで楽曲製作からミキシング/マスタリングまで完結させているのは有名な話です。
Cubaseの特徴の一つとして、「ほぼ全てのVSTプラグインが使用できる」ということが挙げられます。そもそも、Steinberg社はVSTおよびVSTiの策定元であり、Cubaseで動かないプラグインはほぼ存在せず、メーカーはもちろん、個人製作のVSTおよびVSTiも問題なく動作すると言われています。
Steinberg社がYAMAHAの傘下になっていることもあり、YAMAHAの資産および技術の投入度が高く、比較的高頻度で内容の濃いバージョンアップを行っているのがポイントです。2016年12月現在、
といったラインナップが用意されています。
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Cubase8のインターフェイス
Cubaseは国内トップクラスのシェアを誇るDAWです。操作面、機能面、そして拡張性。あらゆるポイントで優れており、DTMに必要な全ての作業をソフトウェア内で完結することができます。「DAW界の優等生」と言っても過言ではないでしょう。
そんなCubaseは国内問わず海外でもユーザーが多く、他のクリエイターとコラボをする際、プロジェクトのやりとりもしやすいのが特徴です。「ユーザーが多い=ネット上に情報も多い」ので、少し検索をかけるだけで欲しい情報がすぐ見つかるのも魅力の一つでしょう。
コードアシスタント機能
Cubase7.0から実装されたグローバルトラックは楽曲のコード進行をプロジェクト単位で管理できる専用トラックです。そしてCubaseにはコードアシスタントと呼ばれる機能が搭載されており、グローバルトラック内でMIDIはもちろん、オーディオデータのボイシングやスケールも変更することもできます。コード進行を考える手間を省いてくれるスマートかつ便利な機能です。
コード進行はダイアトニックコードをはじめ、複雑なジャズコードも網羅。コードトラックで変更した内容は即座にメインの全トラックに反映されます。鉛筆ツールを用いての基本的なコード一括入力、コードタイプの変更や転回などの操作を簡単に行えます。
音楽理論がわからなくてもコード進行を簡単に組み上げることができ、作曲初心者の強い味方となることでしょう。
CubaseにはVariAudio 2.0と呼ばれる強力なピッチ補正ソフトが搭載されています。ピッチ補正ツール自体は決して珍しいものではないものの、VariAudio 2.0は上記にあるグローバルトラックとの連携が強力で、曲のハーモニーに合ったピッチ修正を簡単に行うことができます。もちろん補正の精度や使い勝手も抜群です。
通常、ピッチ補正ソフトを使ってハモりを作成する場合、全体を◯度上げ下げしてから細かい部分を調整していきますが、Cubaseにあるハーモニーボイス生成機能を使用すると、コード進行を元に一発でハモりを作り出します。理論を知らなくても適切なメロディラインのハモりを得られるのが魅力です。
VOCALOIDを用いた楽曲を製作する、いわゆるボカロPに重宝されているのがVOCALOID Editor for Cubaseです。これはCubase内で動作する専用のVOCALOIDエディターで、声の打ち込みや調声をDAW内で完結させられる便利なソフトウェアです。
通常、VOCALOIDの楽曲を製作する場合、DAW(Cubaseなど)とエディターを個別に立ち上げて作業しなければなりません。VOCALOID Editor for Cubaseがあれば一つの画面で全ての作業が完結するため作業効率が大幅に向上します。この専用エディターのために他社製DAWから乗り換えるユーザーも少なくありません。
VOCALOID Editor for Cubaseを…
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HALion Sonic SE
Steinberg社が開発した1200以上のライブラリを含むマルチ音源、HAlion Sonic SEを付属。このマルチ音源を目当てにCubaseを購入するユーザーも多く、音色の収録数が多いのはもちろん、一つ一つのクオリティも高いのがポイントです。
ちなみに、Cubaseに付属されているのは廉価版であるSEですが、上位版のHAlion Sonic 2は2500以上のライブラリを収録した大容量の音源となっています。
それに加え56種類以上のオーディオエフェクト、即戦力として使える多数のプリセット、表現の幅を広げるアルペジエイターなどの機能と内容も充実。Seから製品版にリーズナブルな価格でアップグレードすることができ、これから音源を揃え始めるDTM初心者の方にオススメです。
余談ですが、マルチ音源の最高峰となるHAlion 5と呼ばれるラインナップあるので、プロ志向の方は導入してみてはいかがでしょうか。
Prologue
上述にもありますが、Cubaseは日本の音楽プロデューサーである中田ヤスタカ氏が愛用していることで知られています。中でも彼が頻繁に使用すると言われているのがCubase付属の「Prologue」と呼ばれるソフトウェアシンセサイザーです。
アナログシンセがベースとなっているPrologueですが、中田ヤスタカ氏が手がける楽曲の様々な場面で使われており、太く暖かいサウンドが特徴です。「プロは市販されている専用音源を使用する」というイメージが強いですが、彼がPrologueで数々の人気曲を生み出していることが知られてから、DAW付属音源への評価が見直されました。付属であるものの、プロの信頼を勝ち取るほどの性能、そして機能を備えているシンセ音源なのです。
バージョン8.5からクラウドコラボーレション機能、VST Transitが実装されました。これはクラウドをフル活用した機能で、オンライン上で複数人のユーザーとコラボレーションおよび共同制作ができるというものです。
これにより、バンドメンバーでネットを介してデモ音源の制作を行う、遠方のミュージシャンと楽曲制作およびミキシング・マスタリングを行う、といったことが出来るようになります。未来の話にも思えますが、それがいよいよ実装され、運用始められようとしています。コラボ相手はCubaseユーザーのみですが、今後プロの間でも使われるのは間違いありません。
バージョン8.5から実装された機能で、これはCubaseのあらゆる設定を一つのファイルとして保存および管理ができるものとなります。例えば、メインマシンで出力した設定ファイルをUSBメモリに保存し、別のCubaseがインストールされたマシンで読み込ませると、普段の使用環境をそっくりそのまま再現することが可能です。自宅から音楽スタジオ、友達の家から学校まで、どこでも使用環境を再現できる便利な機能となっています。
バージョン9から実装した主な機能の一つで、通常のトラックの他に新たに「サンプラートラック」を作成できるようになっており、サンプラートラックの編集画面にオーディオをドラッグ&ドロップするだけでサンプラーとして機能します。サンプラーとしての機能は十分であり、作成したサンプルはMIDIに対応し、素早いサンプリングが可能になります。
バージョン9から実装した主な機能の一つで、ミックスコンソールにてプラグインの挿入や削除、パラメータの変更といった編集記録(ミックス作業のみ)を全て残して、作業工程を戻したいポイントに「アンドゥ」させることができます。例えばミックスダウン作業時に「さっきのバランスのほうが良かった」といった時などに活躍する機能となっています。
サンプリングドラム音源。
右側のパッドにサンプリングした音源をアサイン(入れこむ)して自分だけのドラムキットを作成・演奏することができます。1音色ごとのエディットやレイヤー追加・リバース機能・フィルターカットオフなど機能も充実。
MIDIコントローラを用意すればより直感的に操作することが可能になります。
Artistから上位のグレードに搭載されているリズム音源
最大8個のループ素材をスライスして新たなループを作成。インスピレーションを得るのに最適に設計されています(ページ下部に動画紹介あり)
accessのキーボーディスト浅倉大介氏もすごいぞこれ!と発言するなど注目を集めたプラグインです。
iPhone/iPadアプリでもCubaseは充実しています。アプリによってiPhone/iPadを遠隔操作でコントローラーとして、MIDIキーボードとして使用することができます。
CubaseのiPadアプリ「Cubasis」も登場し、iOSデバイスとの連携も非常に強化されています。
dtm-hakase.biz
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