オススメのDAW(作曲)ソフト一覧

DAWソフト

パソコンで作曲・音楽制作(DTM)をおこなう上で中心的役割を担うのが、DAW(Digital Audio Workstation)ソフトです。DAWソフトがあれば、様々なソフトウェア音源を使ってMIDIで演奏したり、ドラムトラックを打ち込んだり、ボーカルや楽器を録音したりして、あらゆるジャンルの音楽制作を総合的におこなうことができます。バンドの音源作り、アイドルソングの作成、EDMトラックの作成、オーケストラ音源を使ったシネマ音楽まで、様々な用途に対応できます。

そんなDAWソフトですが、有料/無料含め様々なものがリリースされているので、これから始めようと思っている初心者はどれを選べばいいかわからなくなるかもしれません。しかし近年のDAWソフトは高品質なものでも2〜4万円代で購入できるなど、一昔前に比べてどんどん安価になってきていますので、初心者の方や趣味で始めようという人でも好みのソフトを気軽に選ぶことができるでしょう。
このページではDAWソフトの選び方のポイントを紹介すると共に、一般的に広く知られていたりプロの現場でもよく使用されている有名なDAWソフトについて、紹介していきたいと思います。

DAWソフトを選ぶ前に...環境を整えておこう

パソコンのスペックを確認

DTMに必要な機材のページで紹介したように、DTMに必要な機材の中でも最も重要なのがパソコンです。このパソコンのスペックが音楽制作をおこなう上で大変重要になってきます。次のページではDTMに使うパソコンの選び方について詳しく解説しているので、まだパソコンを用意していないという人はチェックしてみて下さい。

DTMに使うパソコンの選び方

DAWソフトはオーディオインターフェイスに付属している場合がある

オーディオインターフェイス
入門用オーディオインターフェイスに適した「BEHRINGER UM2」

パソコンに続いてDTMに欠かせないのが「DAWソフト」と「オーディオインターフェイス」です。この2つは両方別々に揃えなければいけないように思いますが、近年発売されている入門用オーディオインターフェイスのほとんどに、有名DAWソフトの簡易版となる「エントリーモデル」が付属するようになっています。
したがって、すでにオーディオインターフェイスを用意しているという人は、新たにDAWソフトを購入しなくても、付属のDAWソフトを使って音楽制作をスタートさせることができるかもしれません。これから用意するという人は、好みのDAWソフトが付属するオーディオインターフェイスを選ぶというのも一つの選択肢です。

オーディオインターフェイスの選び方とおすすめモデル

DAWソフトやオーディオインターフェイスを含む、全てがまとまったスターターセット

DTMスターターセット
Presonusのスターターセット「AudioBox 96 STUDIO」

DTMに必要な機材を一度に全て手に入れようと思うと予算が足りない、という人もいるかもしれませんが、全てがひとまとめになったDTMスターターセットは、リーズナブルな価格でDTMに必要な機材を全て手に入れることができます。
これから音楽制作を始めるのに最適なDTMスターターセット

どのDAWソフトが人気?

おすすめモデルを紹介する前に、世界的にみてどのDAWソフトが人気が高いのかをみていきましょう。下のグラフは海外のDTMメディア「Ask.Audio」が行った、30,600人を超えるミュージシャンとプロデューサーからのアンケート調査の結果です。

2017年度:DAWソフトのシェア率:引用元URL

  • Ableton Live:20.52%
  • Logic Pro X:19.20%
  • Pro Tools:16.13%
  • Cubase:10.43%
  • FL Studio:6.40%
  • Studio One:5.71%
  • Reason:4.98%
  • Reaper:4.96%
  • Other:4.28%
  • Sonar:3.01%
  • GarageBand:2.22%
  • Bitwig Studio:1.22%
  • Digital Perfomer:0.94%

この結果を見ると、世界的には「Ableton Live」「Logic Pro X」「Pro Tools」の3つが全体の半分のシェアを占めていることがわかります。現在の世界的な主流はこの3ソフトですね。ただし国内でシェアが高いのは「Cubase」「Studio One」などで、海外とは違った結果になっているようです。

おすすめの有料DAWソフト

それではまず、プロの現場でも愛用されているDAWソフトをみていきましょう。どのソフトも品質や性能ともにほとんど差がなくなってきましたが、ソフト毎の特徴は健在です。

  • バンドのデモを作りたいギタリスト
  • 生楽器は一切使わずMIDI入力だけでトラック制作したい打ち込み系
  • ターンテーブルやループ素材で楽曲制作していきたいDJ
  • 「歌ってみた」や初音ミクなどを使ったボカロ職人

それぞれに向いているDAWソフトは異なってきますから、自分の制作指向にあったソフトをチョイスしましょう。好きなアーティストが使っているという理由だけで選んでもいいと思います。

Windows/Mac両用DAWソフト

レコーディングエンジニア御用達、完全プロ向けDAWソフト「Protools」

Protools

アメリカのAvid Technology社が提供するDAWソフト。世界中のレコーディングスタジオに導入されている完全プロ用のソフトで、レコーディングエンジニアを目指している人はこのソフト1択。ここで紹介するソフトの中で最も高額で、本格的にDTMをやりたいという人向けです。

オーディオのレコーディングと編集にかけては最高峰で、生楽器の録音メインの人におすすめです。MIDIの編集機能も搭載しているので打ち込み系にも対応できます。膨大な量のプラグインが付属するので、すぐに高品質な音源制作に取り掛かることができます。
無料版「Pro Tools First」があるので、ゆくゆくはPro Tooksを使いこなしたいという人もまずそちらから始めるといいでしょう。

Protools


国内シェアNo.1。プロアマ問わず人気の「CUBASE」

CUBASE

国内シェアNo.1のDAWソフトが、Steinberg社が提供するCUBASEです。ユーザー数が多いためリファレンスサイトも多く、使い方がわからない時でも解決しながら上達していくことができます。Steinberg社は2005年にヤマハの子会社となったこともあり、サポート面でも非常に安心です。

オーディオ録音からMIDI編集、豊富なプラグインやサンプルライブラリ、オーディオトラックをMIDIのように編集することができるVariAudio機能などを搭載。あらゆる音楽制作に対応する万能DAWです。特にVOCALOIDとの連携は強力で、ボカロPを目指すという人にもおすすめです。

CUBASE


「FL Studio」

FL Studio

ベルギーのImage Line社が手がけるDAWソフト。EDMに代表されるクラブ系トラックの制作を中心に、作曲、編曲、エディット、レコーディング、ミキシング、マスタリングと、ソングライター/エンジニアにとって必要なものが集約されています。また他社製DAWソフトやや対象ハードウェアを使っているユーザーが利用できるクロスグレード版も用意されています。

FL Studio


PreSonus社が提供する気鋭のDAWソフト「Studio One」

Studio One Professional

2009年に登場して以来、急速にシェアを拡大させているWind/Mac両用のDawソフト。特に国内では人気No.1のCUBASEのシェアに迫る勢いでユーザー数を増やし、新たなスタンダードとなりつつあります。後発という強みを活かし、かゆいところまで手が届く機能が数多く盛り込まれているのが特徴で、インターフェイスの操作やMIDI編集業、AB比較など、制作からミックスダウン/マスタリングまで快適に作業を行うことができます。またボカロをやりたい人がCUBASEについで選ぶDAWとなっています。

入門用グレードの「Studio One Free」は無料なので、気になった人はまず無料版ではじめてみるといいでしょう。

Studio One


世界的な主流。打ち込み系トラックメイクには欠かせない「Ableton Live」

Ableton Live

ドイツに本社を置くAbleton社が手がける音楽制作ソフトウェアです。主にエレクトロ系やダンス系の楽曲制作を得意とし、DJプレイなどのライブパフォーマンスにも対応。リアルタイム性に優れた機能を多数搭載しているのが特徴で、世界中のクラブ系ミュージシャンが愛用していることで知られています。Ableton Live専用のMIDIコントローラーを開発するメーカーも存在し、このソフトを使う魅力の一因となっています。

音をパズルのよう組み合わせて作り上げていくため、作曲初心者の方でも簡単に曲を作ることができます。素材をチョップしたりループさせて楽曲を構築するDJ系クリエイターにオススメです。

Ableton Live


ドイツ・ベルリンから、新進気鋭のDAWソフト「Bitwig Studio」

Bitwig Studio

2014年にドイツ・ベルリンで登場した気鋭のDAWソフト。打ち込みによる楽曲制作はもちろん、ライブパフォーマンス向けの機能を多数備えるなど、今の音楽制作にマッチしたソフトウェアです。

ダンス/エレクトロ系DAWといえば「Ableton LIVE」が有力候補ですが、LIVEの開発メンバーがスピンオフして立ち上げた会社がBITWIGであり、このBITWIG STUDIOにも期待が高まります。「クリップランチャー」という画期的なシーケンサーを搭載するなど、大きな魅力を秘めているDAWソフトです。

Bitwig Studio


ループ素材を扱うならこれ「Reason」

Reason

スウェーデンのPropellerhead社が提供するReasonは、Live!同様ループ素材を扱う機能に優れた打ち込み系特化のDAWソフトです。打ち込みするだけなら外部ソフトウェアの追加なしに完結してしまうくらい、強力なソフトウェアを内蔵しています。ハードウェアを操作するように感覚的に操作できる「ラックシステム」という概念によって、説明書を読まなくても操作することが可能です。他のDAWソフトと同様、オーディオ&MIDI&シーケンサーに対応します。

Reason


Mac専用DAWソフト

Macユーザーならこれ!「Logic Pro X」

Logic Pro X

iPhoneやApple Music、MacパソコンでおなじみのApple社が提供する「Logic Pro X」、Macユーザーから絶大な信頼を集めるDAWソフトです。オーディオレコーディング、MIDI打ち込み、素材のループ、多数のプラグインシンセやエフェクトなど全てにおいて充実した性能と機能を搭載し、国内国外プロアマ問わず非常に高い人気を誇ります。

本格的な仕様ながら¥23,800(2018/10時点)と、他社製DAWのトップグレードに比べてリーズナブルなのも大変魅力的です。Apple社が提供していることもあり、安心して使うことができるのもメリットです。
Logic Pro X


clear

DTM君「ボクが使っているのもLogic PRo Xです。もともとMacやiPhoneを使っていたAppleユーザーだったこともあり、迷わずこれに決めました。あとボクが好きなアーティストが使っていたのも決め手でしたね。ギター博士の音源など生バンドものの音源制作の用途が多いですが、打ち込み系トラック制作もガンガンいけますよ。」

「Digital Performer」

Digital Performer

アメリカの音響メーカーMOTUが開発する、作曲/制作/ライブなどの音楽活動に対応したMac専用のDawソフトウェア。その歴史は25年と非常に長く、日本で通信カラオケが流行ったその昔、多くの音楽家やミュージシャンがDigital Performerを用いてMIDIの楽曲データを制作したと言われています。

世界的にみてもシェアは少ないですが、優れたMIDI編集機能、ギタリスト向けのオーディオ機能、高機能ピッチ補正ツール、EDMに最適なハイブリットシンセサイザーなど、全方位に対応できる万能DAWです。
Digital Performer


「KORG Gadget for Mac」

KORG Gadget for Mac

"ガジェット"と呼ばれるシンセサイザー/ドラムマシン/サンプラーなどの音源を使って楽曲制作をおこなうiPhone/iPad用DAWアプリ「KORG Gadget」のMac版。このガジェットが見た目にもユニークで、モニターの中にあると分かりながらもハードウェアのように愛着を持って使いたくなる魅力的なルックスとなっています。

モダンなダンス/エレクトロ系の楽曲制作に非常に強いDAWとして登場しましたが、アップデートによってオーディオトラック機能が追加され、ボーカルやギターの録音もおこなえる万能DAWに進化しています。
KORG Gadget for Mac


Windows専用DAWソフト

Singer Song Writerの後を継ぐ本格派の国産DAW「Ability」

Ability

Abilityは、株式会社インターネットが開発をおこなうDTM入門ソフトウェア「Singer Song Writer(SSW)」シリーズの正統後継モデルであり、本格的な製作環境を求める中~上級者をターゲットにしたDAWソフトです。
EDMに適した高性能ステップシーケンサーの搭載、SSWの伝統を受け継いだボーカルエディター、打ち込みトラックに使いやすいMIDI機能、ボーカロイドとの連携など、DAWソフトに必要な機能はもちろん独自の魅力も備えています。唯一の国産DAWということで、日本国内はもちろん、海外からも注目されているソフトウェアです。
Ability


「SONAR」終了

SONAR

CUBASEと並んで人気の高いDawソフト。定番ドラム音源Addictive Drums 2を筆頭に充実したプラグイン・ソフトシンセを搭載し、生音派/打ち込み系どちらにも対応できます。惜しまれつつ2017年11月に生産完了。
SONAR


「ACID」

ACID

ループシーケンサ機能を使いドラック& ドロップで簡単に楽曲制作が行える、楽器の演奏経験や音楽理論を必要としない総合Dawソフト。打ち込みに向いています。
ACID


無料で使えるDAWソフト

cakewalk by BandLab

プロ品質の有料DAWソフトが安価で手に入るようになってきた一方で、無料で手に入るDAWソフトのクオリティもどんどん上がってきています。上述のStudio Oneの無料版「Studio One Free」は有料版に比べて使えるプラグインや機能面に制限が課せられますが、ソフトが気に入ればすぐに有償アップグレードで上位版が使えるようになります。また次のページで紹介する無料DAW「cakewalk by BandLab」は、生産中止となった有名DAW「SONAR」の機能がそのまま使える大変高品質な本格的DAWソフトです。

無料で使えるおすすめのフリーDAWソフト

ブラウザでDTMができるWebサイト

ブラウザDTMサイト

次のページでは、SafariやChromeといったインターネットを閲覧するブラウザ上で楽曲制作をおこなうことができるという画期的なWebサイトをいくつか紹介しています。無料で利用できるので、DTM未経験者の人にとってはDAWの概念を知ることができるサイトとなるでしょう。

ブラウザDTMができる画期的な無料webサイト

iPhone/iPadで使えるDAWアプリ

Dawアプリ

iPhone/iPadなどの小型端末でも高機能のシンセサイザーやドラムマシンを演奏・録音して楽曲制作を行うことができます。パソコンソフトに比べて格安なのも魅力の音楽アプリ、Dawソフトを試しに触ってみる意味でもアプリで遊んでみてはいかがでしょうか。

iPhone/iPadで使えるDawアプリ一覧