DTMに使うパソコンの選び方[記事公開日]2015年12月23日
[最終更新日]2016年12月10日

DTMに使うパソコン

みなさんは普段、どのようなパソコンを使ってDTMを楽しんでいるのでしょうか?一昔前と比べ、高性能なパーツをリーズナブルな価格で購入でき、最近では一般の人でも超ハイスペックのパソコンを手にいれることが可能となっています。

さて、現代を生きるミュージシャンにパソコンは欠かせません。とはいえ、「どういった物を選べば良いかわからない」という方も多いことでしょう。ここでは、DTMで使うパソコンをパーツ別で紹介していきます。

デスクトップかノートPCか

DTMに使うパソコンを選ぶ上で、最初に考えるのが「デスクトップパソコン」あるいは「ノートパソコン」、どちらを選択するかということです。それぞれッメリットとデメリットがあるのでご紹介します。

デスクトップパソコンのメリット

デスクトップパソコンのメリット

  • 価格が抑えられていながら基本スペックが総じて高い
  • CPUなどの基本パーツを変えてスペックを上げることができる
  • HDD、SSDを増設することで音源の管理、読み込みがスムーズに


デスクトップパソコンのデメリット

デスクトップパソコンのデメリット

  • 本体が大きいため場所を取り、消費電力も高い
  • 据え置き型なので外に持ち出すことができない


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ノートパソコンのメリット

ノートパソコンのメリット

  • 省スペースで消費電力も低い
  • 場所を選ばずに作曲、レコーディングをすることができる
  • DAWやソフトウェア音源を立ち上げてライブパフォーマンスに使える


ノートパソコンのデメリット

ノートパソコンのデメリット

  • コストパフォーマンスはデスクトップパソコンに劣る
  • 本体とモニターが一体化になっているため故障時は修理に出さなければならない
  • パーツの差し替えによりスペックアップや修理をすることができない


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それぞれ一長一短ではありますが、DTMメインで使用することを考えると「デスクトップパソコンの方が有利」であるのは間違いないでしょう。基本スペックが高いのはもちろん、メンテナンス性およびカスタマイズ性も高いので、状況に応じて柔軟に対応できるのが強みです。自宅で作曲からミキシング、マスタリングまで完結させたい方にはデスクトップパソコンをオススメします。

一方、バンドなどで演奏するデモ音源の制作がメインの方や、打ち込みを用いたライブパフォーマンスがしたい方はノートパソコンを選ぶのが良いでしょう。コストパフォーマンスはデスクトップに劣るものの、場所を選ばずに音楽活動ができるのが最大の魅力です。
ミキシングやマスタリングをノート内で関係させるのは難しいため、その際は別のデスクトップを用意したり、専門のスタジオに依頼するのが望ましいでしょう。

パソコンを構成するパーツについて

パソコンは「CPU」をはじめ、「ハードディスク(HDD)」や「メモリ」様々なパーツから構成されています。構成しているパーツは店頭あるいはネット上でチェックできる「スペック表」に記載されており、スペック表を見てそのパソコンが持つ性能を判断します。
ここでは、DTMに使うパソコンであることを前提に、重要な役割を担うパーツの紹介と、それを選ぶ基準について解説します。

CPU

CPUは膨大な情報を瞬時に計算するためのプロセッサーであり、車で例えるならエンジン、人間で例えるなら脳と同じ役割を果たします。パソコンの性能はCPUによって大きく左右されるといっても過言ではありません。

CPUはCeleronをはじめ、Core i3やCore i5、Core i7などの種類があり、一般的に入手できる製品で最も高性能なのがi7です。DTMに使うパソコンにはそれなりのスペックが求められるため、「理想はi7、最低でもi3」が良いでしょう。ただし、i7とi5にはそこまで大きな差はない(厳密に言えばある)ので、コスト面を考慮するとDTMパソコンに最適なのは「Core i5」と言えます。

内蔵メモリ

メモリ

メモリはデータを一時的に保存しておく役割を担うパーツです。メモリは4G、8G、16Gが一般的ですが、「理想は16G、最低でも8G」は搭載することをオススメします。メモリが不足するとプツプツと音切れの現象が起きるので注意です。

昨今、大容量の音源やスペックを求められる高性能プラグインを何十種類も組み合わせ、一斉に動かして作曲をするのが当たり前となっています。メモリの容量が多ければ多いほど、音源やプラグインを同時に動かせる余力が持てるので、DTMに使うパソコンはできるだけ容量の大きいメモリを積むようにしましょう。

ハードディスクドライブ(HDD)/SSD

HDD

HDD/SSDは様々なデータを保存するいわば保管庫の役割を果たします。データの通信速度は遅いが大容量なのがHDD、データの通信速度が非常に速いが容量が少ないのがSSDです。SSDはともかく、HDDはできるだけ回転速度の速い製品を選ぶのがオススメです。7200rpm以上の製品が良いでしょう。

HDD/SSDは最低でも「二つ」用意し、それぞれ組み合わせ使うのがオススメで、一つはOSをインストールするメインのSSD、もう一つは「音源管理用のHDD」です。

メインにSSDを用いることでパソコンが立ち上がるまでの時間が大幅に短縮され、同時にDAWの立ち上がり時間、動作性も大きく改善されます。ただ、それだけでは音源を保存する容量が大きく不足するので、大容量のHDDを別で用意し、そこに音源やプラグインを保存するのが良いでしょう。音源によってはメインとは別のHDDにインストールすることを予め推奨しているものもあります。

Windows or Mac

パソコンには「OS(オペレーションシステム)」というものがインストールされており、その代表格が「Windows」と「Mac」です。デスクトップとノートのように一長一短なので、それぞれ何が違うか、どういった点が強みなのか押さえておきましょう。

Windowsの特徴について

最大の特徴は「DAWの選択肢が多い」ことでしょう。最近はどのメーカーもWindowsおよびMacの両方に対応したDAWを開発しているものの、SONARやACID、Music Makerなど、Windows専用のソフトは数多くあります。

また、Windowsパソコンは自作することが可能であり、金銭的なコストを抑えつつ、ハイスペックなパソコンを手にいれることができます。最近は「BTO(Build To Order)」という受注生産式のパソコンが人気で、自分だけのオリジナルパソコンを店頭あるいはネット上から注文することが可能となっています。
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Macの特徴について

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左:ノートパソコン型「MacBook」、中央:デスクトップ型「iMac」、右:プロ向け「Mac Pro」

Mac最大の特徴は、Logic ProやDigital Performer、Garage BandといったMac専用の優れたDAWを使用できる点です。これらはDTM初心者でもすぐに使いこなせるほど操作性およびインターフェースが優れており、動作も軽いので人気があります。創作意欲をかき立てるような、Macならではの洗練されたデザインも魅力です。

また、MacにはiMovieと呼ばれる高機能な動画編集ソフトが最初から内蔵されています。昨今、動画を用いたプロモーションがミュージシャンの間で当たり前となっており、動画編集技術も求められつつあります。iMovieを使えば専門的な知識が無くても本格的な動画を簡単に作ることができるので、ミュージシャンの強い味方となってくれることでしょう。

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まとめ

総じて言えることは、「できるだけスペックの高いパソコンを用意する」ということです。スペックが不足するとDAWの動作が不安定になるなど、全体のパフォーマンスも大きく低下します。快適な作曲環境、ミキシング/マスタリング環境を得るためにも、使用するパソコンは妥協のないハイスペックな物を選ぶことをオススメします。

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