2026年度:オーディオインターフェイスの選び方とおすすめモデル

[記事公開日]2026/5/12 [最終更新日]2026/5/20
[編集者]神崎聡

オーディオインターフェイス
Steinberg UR24C(※Steinbergオーディオブランドは2025年10月にYamahaへ統合)

オーディオインターフェイスはDAWソフトと並び、パソコンでエレキギターやアコースティックギター・ボーカルや生楽器を録音するなどの「音楽制作」に必要不可欠な機材です。
本来はDAWソフトとオーディオインターフェイスは個別に用意する必要があるものですが、近年ではほとんどのオーディオインターフェイスにDAWソフトが付属するため、DTMをするのに最初に用意するべきものは、実質的にオーディオインターフェイスだと言えるでしょう。

ところがオーディオインターフェイスを選ぶにあたってはいくつかの専門知識が必要になり、またたくさんのメーカーから多数の製品がリリースされているため、どの製品を選ぶべきかを判断するのは大変難しい事です。
そこでこのページでは、DTM初心者が初めてオーディオインターフェイスを選ぶ際に注意しておきたいポイント・用途別に合わせたオススメのオーディオインターフェイスを紹介します。


  1. オーディオインターフェイスとは?
  2. オーディオインターフェイスの選び方
  3. 状況別:おすすめのオーディオインターフェイス

オーディオインターフェイスとは?

Universal Audio Apollo Twin
Universal Audio Apollo Twin
家庭用モデルは弁当箱くらいのサイズが一般的

オーディオインターフェイス (オーディオI/F、オーディオI/O)は、コンピューターでサウンドを入出力するための機器です。
大きさはUSBハードディスク程度のものから1Uラックサイズのものまで様々で、サイズが大きくなるのと比例して性能も上がるのがほとんどです。
パソコン本体にもヘッドフォン端子が備わっているのでリスニングしたり音声を入力することもできますが、ギターやボーカルを繋ぐ専用のケーブル端子を装備しているわけではなく、また録音性能自体も優れているわけではないので、パソコン単体では音楽制作ができるほど高性能ではありません。

高音質での録音が可能

オーディオインターフェイスを使って録音することでレコーディングの際のノイズは圧倒的に抑えられ、レイテンシー(※1)は限りなく抑えられ、快適で高音質なレコーディングが可能になります。
またギターやベースのインピーダンスに最適なHI-Z入力端子、高音質での録音が可能なコンデンサーマイクを使うためのファンタム電源(※2)、マイクの微弱な信号を増幅させる「マイクプリアンプ(※3)」などを搭載しているため、録音する楽器にあわせて美しく高音質でのレコーディングが可能になるのです。

※1 レイテンシーって何?

オーディオインターフェイスは、ギターやボーカルマイクから入力されてくるアナログ信号を、パソコンで扱うことのできるデジタル信号に内部で変換します。
DTMの世界では、この「変換処理の際に生じる遅れ・時間のズレ」のことを”レイテンシー”と言います。オーディオインターフェイスに繋いだ楽器で音を鳴らしてから、パソコンから(モニターやヘッドフォンを介して)聞こえてくる音のコンマ何秒のズレ・音の遅延、これがレイテンシーです。

※2 ファンタム電源とは?

ファンタム電源は、コンデンサーマイクを動作させるのに必要な電源です。
多くのミキサーやオーディオインターフェイスに備わっているもので、一般的に48Vの電源です。多くのオーディオインターフェイスで、「+48V」と書かれたボタンをONにするとコンデンサーマイクの使用が可能になります。

※3 マイクプリアンプとは?

マイクプリアンプは、マイクから入力された音を増幅しながらクリアな音質にする装置で、音質の良いレコーディングのためには欠かせない機材です。
市販されているオーディオインターフェイスの多くは、すでにマイクプリアンプが内臓されているので、マイクプリアンプ内臓のオーディオインターフェイスを持っていれば、独立したマイクプリアンプはなくてもレコーディングが可能です。

接続端子

オーディオインターフェイスは、

  • ボーカルマイクを繋ぐことができるXLR端子
  • ギターケーブルを繋ぐ標準ジャック(TRSフォン)
  • モニターを繋ぐ音声出力端子

などの接続端子を装備しています。

オーディオインターフェイスの選び方

オーディオインターフェイスを選ぶにあたってどのようなポイントに着目していけばよいかを、順番にみていきましょう。

1) 入出力端子を確認する

ギターやベースを録音したい/ボーカルを録音したい/マイクを2本使って録音したいなど、人によってオーディオインターフェイスの用途は様々です。
自分がやりたい事ができるかどうか、オーディオインターフェイスを選ぶ時は、まず入出力端子の数を確認してみましょう。

製品のカタログには2in/2out、4in/4outなどと表記されています。
「in:入力端子」
「out:出力端子」
ですので、この場合は

  • 2in/2out:2つの入力端子を装備/2つの出力端子を装備
  • 4in/4out:4つの入力端子を装備/4つの出力端子を装備

ということなります。
モデルによってはS/PDIFなどの”デジタル入出力端子も含めた数”を記載しているので、ギターやマイクを何本繋ぐことができるか知りたい場合は「アナログ入出力」に着目して下さい。

接続端子を自分で調べてみよう

製品カタログにアナログ入出力が記載されていない場合もあります。製品のフロントパネル/リアパネルを確認し、自分で判断する力も必要です。

Roland QUAD-CAPTURE Roland QUAD-CAPTURE(廃番)

例として、Rolandが2011年に発売した「QUAD-CAPTURE」を見てみましょう(現在は生産完了)。
公式カタログには4in/4outと記載されています。
フロントパネルに標準フォーン/XLRどちらにも対応するINPUTを2系統装備、どちらもマイクプリアンプを搭載し、うち一つがHI-Z入力に対応しています。
ギターやベースの録音に対応、マイクを使ってアコースティックギターやボーカルの録音に対応、2つの楽器の同時録音にも対応しています。
リアパネルにはモニター出力に適したTRS標準フォーンタイプのステレオ・アウト端子を装備。アナログ入出力は「2in/2out」であることがわかります。

コアキシャルのデジタル入出力、MIDI入出力を装備し、全体で「4in/4out」となっているわけです。

アナログ入力端子の種類

アナログ入力端子

入力端子は、主に上画像の3タイプが存在します。

  • ①XLR:主にマイクの接続に使う
  • ②標準フォーン:主にエレキギターやベースの接続に使う
  • ③コンボジャック:XLR、標準フォーンどちらのケーブルも接続できる端子

エレキギターやエレキベースなど、インピーダンスの高い楽器は専用のHI-Z入力端子に繋ぎます。ギターやベースを録音したいという人は、HI-Z入力端子が搭載されているモデルを選びましょう。

マイクには大きく分けてダイナミックマイクとコンデンサーマイクの2種類があります。
ダイナミックマイクは簡単に接続して使用することができ、丈夫で、コンデンサーマイクより手頃な価格で手にいれることができます。

コンデンサーマイクはダイナミックマイクよりも高価で、デリケートなため取り扱いや保管に注意が必要ですが、よりクリアで微細な音まで録音することができます。
またコンデンサーマイクを使用するにはファンタム電源が必要となりますので、コンデンサーマイクを使って録音したいという人は、ファンタム電源が搭載されているか確認しておきましょう。

出力端子の種類

tanshi

アナログ音声出力用のケーブルは、主に

  • 標準フォーン端子
  • 赤と白で左右LRの別れているRCA端子

の2種類があります。どちらか一方しかついていない場合も多いので、事前に自宅のモニター端子を確認して、必要な端子を搭載したオーディオインターフェイスを手に入れましょう。

ヘッドフォン出力

ヘッドフォンは音が出しにくい夜間などのリスニングに便利ですが、ボーカルやギターを録音する時のモニタリングの際にも重要です。

  • 標準フォーン端子
  • ミニプラグ端子

のどちらかが採用されるケースがほとんどです。手持ちのヘッドフォンを繋ぐことができるか確認が必要ですが、ミニプラグを標準フォーンに変換するコネクターも安価で手に入るので、そこまで心配は要りません。

2) パソコンとの接続端子を確認する

パソコンとオーディオインターフェイスを繋ぐケーブルは、主に「USB」「Thunderbolt」の2種類が中心です。近年はUSB-C/USB 3.x/USB4 への移行が進み、Mac・Windowsともに新しいパソコンではUSB-Cポートが標準になっています。

オーディオインターフェイスには「USB」「Thunderbolt」どちらかの接続方法が明記されています。
USB端子を装備していないパソコンは皆無ですが、Thunderbolt端子を搭載していないパソコンでThunderbolt対応のオーディオインターフェイスは使えませんので、パソコンとオーディオインターフェイス、双方の接続端子を確認しておくことが重要です。

USB接続

USB Type-Cコネクタとケーブル

多くのオーディオインターフェイスがUSB方式を採用し、ほとんどのパソコンにUSB端子は装備するので安心の規格です。
近年の新製品はUSB-C/USB 3.x/USB4対応が主流で、旧型のUSB Type-A端子しか搭載していないパソコンと組み合わせる場合は変換ケーブルが必要になります。
USB 3.x対応モデルは内部処理にUSB 2.0世代を使っている製品も多いので、転送速度の数字よりも実際のレイテンシー性能・対応サンプリングレートで判断すると失敗が少ないでしょう。

Thunderbolt接続

MacBook Pro 2021のThunderbolt 4ポート

Intel社 と Apple社 が共同開発した高速シリアルバス規格で、現在はThunderbolt 3/4(最大40Gbps)が主流。ハイエンドモデルのオーディオインターフェイスに採用されることが多くなっています。
USB-Cと同じコネクター形状ですがThunderbolt対応のポートでないと本来の速度が出ないため、購入前にパソコン側ポートのアイコン(雷マーク)を確認しましょう。

規格 USB 2.0 USB 3.0/3.1 Gen1 USB 3.1 Gen2 USB4 Thunderbolt 3/4
最大転送速度 480 Mbit/s 5 Gbit/s 10 Gbit/s 40 Gbit/s 40 Gbit/s

表:理論上の最大転送速度

USBケーブルでパソコンと繋いだ
USBケーブルでパソコンと繋いだ様子。USBバスパワー駆動するモデルだとこれだけで動作する。

3) 音質を確認する

オーディオインターフェイスの性能を表す重要な指標が、「量子化ビット数」「サンプリングレート」という2つの要素です。
「量子化ビット数(サンプリングビット数)」は、鳴った音が時間的流れの中で変化していくのを、どれだけ高い精度で再現できるかを示す値で、単位はbit(ビット)で表示されます。
「サンプリングレート(サンプリング周波数)」は、ある瞬間に鳴った音をどれだけ細かい精度で再現できるかを示す値で、単位はHz(ヘルツ)で表示されます。

製品カタログには「24bit/96kHz」などと表記され、両方の数値が大きいほど高音質での録音/再生が可能となります。近年は 32-bit float(32ビット浮動小数点) 対応モデルも登場しており、入力レベルを気にせずクリップを回避できる点で注目されています。

DTM君

DTM君「通常のCDの音質は【16bit/44.1kHz】です。現在では初心者向けのオーディオインターフェイスでも【24bit/192kHz】でのレコーディングに対応するモデルが当たり前で、加えて2023年以降は【32-bit float】対応のZoom UAC-232のようなモデルも登場、誰でもCD音質をはるかに超える高品質サウンドでの録音が可能となっています。」

4) 付属ソフトウェアも確認しておく

近年、入門用オーディオインターフェイスのほとんどで、有名DAWソフトのエントリーモデルが付属するようになってきています。これからDTMをはじめようと思っている人は、DAWソフトから購入するよりも、「DAWソフトが付属しているオーディオインターフェイス」を用意するのがいいかもしれません。

DTMに必要なアイテムがセットになった「DTMスターターセット」

DTMスターターセットDTMスターターセット:PRESONUS AudioBox iTwo STUDIO

オーディオインターフェイスとDAWソフトのセットだけでなく、コンデンサーマイクやヘッドフォンなどDTMに必要なアイテム一式がパッケージになった「スターターセット」も存在します。全てのアイテムを単体で購入するよりもコストが抑えられるので、初めからマイクやヘッドフォンを用意したいという人はセットをチェックしてみましょう。スターターセットのラインナップは以下のページで確認することができます。
これから音楽制作を始めるのに最適なDTMスターター・セット:8選

5) iPhone/iPadと接続可能か

Steinberg UR12

iPhone/iPadアプリを使っての楽曲制作が活発になってきたことを受けて、Windows/MacといったパソコンだけでなくiOS/iPadOSデバイスに接続することもできるオーディオインターフェイスが多く登場しています。第10世代以降のiPad・USB-C搭載のiPhoneなどLightningからUSB-Cへの移行も進み、対応モデルの選択肢は年々増えています。自宅での音楽制作を考えている人にとって特に関係のないことと言えそうですが、モバイル環境でのレコーディングが出来ることは大きなメリットとなりますから、確認しておいてもいいでしょう。

状況別:おすすめのオーディオインターフェイス

スマホ/ライブ配信対応インターフェイス

まずは「スマホを使ったライブ配信を高音質なものにしたい」と考える人に最適な、音声ストリーミング配信に適したインターフェイスを紹介していきます。

1万円前後のオーディオインターフェイス

パソコンで音楽制作をしたいという人はこちら。1万円前後とDTM初心者にも手が届く価格ながら、ボーカルやギターのレコーディングに十分対応できるオーディオインターフェイスを紹介します。

モデル名 入出力 USB端子 OUTPUT マイクプリアンプ 音質 MIDI 付属ソフト
BEHRINGER UM2
2in/2out USB Type-B RCA XENYX 1基 16bit/48kHz X
M-Audio M-Track Duo
2in/2out USB Type-B 1/4″ TRS Crystalプリアンプ 2基 24bit/48kHz X Pro Tools Intro、MPC Beats、Ableton Live Lite
M-Audio M-Track Duo HD
2in/2out USB Type-C 1/4″ TRS Crystalプリアンプ 2基(55dB gain) 24bit/192kHz X Ableton Live Lite、MPC Beats、Reason+(6か月)、Splice(2か月)
Focusrite Scarlett Solo
(4th Gen)
2in/2out USB Type-C 1/4″ TRS 1基(Air mode/57dB gain) 24bit/192kHz X Ableton Live Lite、Pro Tools Artist 3ヶ月、Hitmaker Expansion など

表:オーディオインターフェイス入門機種の比較

入門モデルは全機種でUSB接続、ギター/マイクを繋いでの録音に対応しています。また全ての機種で有名DAWソフトの下位版が付属するので、購入してすぐに音楽制作ができます。入出力端子にもほとんど差がありません。

オーディオクオリティは「M-Audio M-Track Duo HD」「Focusrite Scarlett Solo 4th Gen」に軍配が上がります(24bit/192kHz・USB Type-C)。音質重視の人はこの2モデルのいずれかがいいかもしれません。
アウトプット端子(RCA or 1/4″)も各モデルで異なるため、自宅のモニタースピーカーの接続端子を確認しておきましょう。
MIDI端子はこの4モデルすべて非搭載のため、MIDI楽器をつないで演奏したい人は、後述のRoland Rubix22/24/44 や Yamaha UR22MK3 など中級モデル以上を検討してください。

本格的なDTMに対応:15,000〜30,000円のオーディオインターフェイス

基本性能は入門機種とそこまで変わらないけれど、機能面でプラスアルファが追加され、本格的な音楽制作に十分に対応できるおすすめモデルを紹介します。

入出力 INPUT OUTPUT 音質 MIDI 付属ソフト 備考

Roland Rubix24
2in/4out コンボジャック x2 LINE OUTPUT ×4 24bit/192kHz IN/OUT Ableton Live Lite ループバック機能
エフェクト(コンプレッサー/リミッター)

IK Multimedia iRig Pro I/O
1in/1out コンボジャック x1 ステレオミニジャック x1 24bit/96kHz IN/OUT AmpliTube 5 SE、TONEX SEなど 超小型でモバイル向き、iOSに電源供給可能

Yamaha UR22MK3
2in/2out コンボジャック x2 LINE OUTPUT x2 24bit/192kHz IN/OUT Cubase AI、Steinberg Plus 2025年Yamahaブランド化

ZOOM UAC-232
2in/2out コンボジャック x2 LINE OUTPUT x2 32-bit float/192kHz X Cubase LE、WaveLab Cast LEなど 32-bit float業界初/USB-C 2.0

表:15,000〜30,000円のオーディオインターフェイス比較

ワンランク上のサウンドを手に入れる!宅録用ミドルグレード・モデル

自宅でもスタジオクオリティの高音質レコーディングを行いたいという人向けのオーディオインターフェイスを紹介します。

※当サイトではアフィリエイトプログラムを利用して商品を紹介しています。