
VOCALOID(以下ボーカロイド)とは日本の楽器メーカーである「YAMAHA株式会社」が開発した音声合成技術のことです。
2007年8月、この技術を応用した「初音ミクV2」というバーチャル・シンガーが若い世代を中心に大ヒットし、動画共有サイトであるニコニコ動画を中心に、様々なボカロ曲が投稿されました。
中でも有名なのが黒うさP氏が手がけた「千本桜」という曲で、この曲は日本の自動車メーカーであるTOYOTA社のCMソングにピアノアレンジで起用された他、歌手の小林幸子氏が2015年の紅白歌合戦でアレンジして披露するなど、地上波での露出も実現しています。
ここでは、そんな新しい日本の音楽文化となりつつあるボーカロイドの専用ライブラリについて取り上げています。
ライブラリの基本的な選び方
自分が作りたい音楽ジャンルにマッチしたライブラリを選ぶ
ライブラリー「キャラクター」や「歌声」で選ぶのもありですが、基本的には「自分が作りたい音楽ジャンル」と「公式が発表しているライブラリの推奨ジャンル」がマッチしているものを選ぶことをオススメします。
例えば「アイドルポップ」を作りたい方がいるとしましょう。
その場合、候補として真っ先に挙げられるのが「初音ミク」です。
公式サイトにも記載されていますが、初音ミクの得意な音楽ジャンルはアイドルポップ、ダンス系ポップスであり、制作したい楽曲のジャンルと相性抜群です。
逆に「激しめのロック系サウンド」を作りたいとなった場合、「MEIKO V3」や「IA ROCKS」などが候補に挙がります。
これらのライブラリは調声次第ではあるものの、基本的にはパワフルで音抜けが良く、激しいギターやドラムに負けない歌声に仕上がっています。
初音ミクは声の可愛らしさと高音の美しさが特徴のライブラリですが、ロック系(特にラウドなサウンド)は苦手な傾向にあるので、その持ち味を活かしたいのであればポップス系の楽曲で使用すると良いです。
各ライブラリの推奨ジャンルは販売元の公式サイトに記載されているので、購入前に必ずチェックしましょう。
VOCALOID6 Editorとセットで購入しよう

ボーカロイドは音源単体では使用することができません。
基本的にはYAMAHAが販売している「VOCALOID Editor」と呼ばれるソフトウェアと組み合わせて使います。
エディターの最新バージョンは2022年10月に発売された「VOCALOID6」で、かつてのVOCALOID4 Editorは生産完了となっています。
VOCALOID6 EditorはVOCALOID3以降のボイスバンクを読み込めるため、これまでに発売されたV3・V4ライブラリも引き続き使用できます。
単体で動作するスタンドアローンモードのほか、DAW上でVST3・AUプラグインとしても使用可能です。
そのためYAMAHAや各ライブラリの販売元では、VOCALOID6 Editorとボイスバンクをセットにしたスターターパックを販売しています。
これからボーカロイドを始めるという方は(まだエディターを所有していない方)エディターとライブラリがセットで販売されているものを購入するようにしましょう。
もちろんエディターおよびライブラリは単体でも販売されています。
最初の一本はクリプトン社製ライブラリがオススメ

これからボーカロイド音源を購入するという初心者の方は「Piapro Studio」が付属されたクリプトン社製のライブラリを選択することをオススメします。
Piapro Studioは「DAW上でVSTi(もしくはAU)として使用できるエディター」であり、楽曲の制作とボーカル作成を並行して行うことができるプラグインです。
通常、ボーカル作成は外部ソフトであるVOCALOID Editorを立ち上げ、オケとボーカルを別々に作成しますが、Piapro StudioがあるとDAW上で全て完結させることができます。
Piapro Studio自体はクリプトン社製のライブラリにしか付属しませんが、このプラグインは「他社製ボーカロイドライブラリ(V3およびV4)」の読み込みに対応。
IAやMegpoidなど、他社製ライブラリもPiapro Studioで読み込ませることができるため、最初に導入しておくことで、後々のボカロ曲制作が楽になることでしょう。
一本目に他社製ライブラリを導入した方で二本目を検討している場合は、Piapro Studio目的にクリプトン社製ライブラリを選択するのもアリです。
なお、クリプトン社の「初音ミク NT」「鏡音リン・レン NT」は、VOCALOIDではなく同社が独自に開発した歌声合成エンジンを採用した製品です。
専用エディターの「Piapro Studio NT2」で動作し、VOCALOID版のPiapro StudioやYAMAHAのVOCALOID Editorでは編集できない点に注意しましょう。
ボーカロイドをMac OSで使う場合は…

VOCALOID4までのVOCALOID Editorは「Mac OSに対応していない」ため、Macでは「VOCALOID Editor for Cubase」を使うか、WindowsをBoot Campで立ち上げて使用する必要がありました。
2018年に発売されたVOCALOID5からはエディター自体がMacに対応し、現行のVOCALOID6はmacOS 14/15/26に対応し、Intel・Apple SiliconどちらのMacでも動作します。
現在はWindowsと同じようにMacでもエディターを使えるので、Boot Campを用意する必要はありません。
もちろんライブラリが「MAC OSに対応している必要もある」ので、購入前のチェックは必須です。
Crypton社のライブラリ
クリプトン社のライブラリは、VOCALOID6に対応した「初音ミク V6」、独自エンジンを採用した「NTシリーズ」、Piapro Studioが付属するVOCALOID3/4ライブラリの3系統に分かれています。
現行のV4X・V3パッケージには、VOCALOID6 Editor Liteも同梱されています。
VOCALOID6ボイスバンク
NTシリーズ(Piapro Studio NT2)
VOCALOID3/4ライブラリ(Piapro Studio付属)
Internet社のライブラリ
インターネット社のライブラリは、VOCALOID6対応の「AI Megpoid」と、VOCALOID4ライブラリの「Megpoid V4」「がくっぽいど」をラインナップしています。
VOCALOID4ライブラリはVOCALOID6にも対応しているので、最新のエディターでそのまま使用できます。
VOCALOID6ボイスバンク
VOCALOID4ライブラリ
1st place社のライブラリ
1st place社のIAは、VOCALOID6対応の「IA :[R]」と、VOCALOID3ライブラリの「IA -ARIA ON THE PLANETES-」が販売されています。
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