ギター音源の選び方とおすすめソフトウェア

[記事公開日]2023/8/2 [最終更新日]2026/5/20
[編集者]神崎聡

ソフトウェア・ギター音源 AMPLE SOUND AMPLE GUITAR SC

エレキギターは膨大なジャンルの音楽で使われている楽器でありながら、打ち込みの煩雑さや再現度の低さから、ソフトウェア音源の世界では長らく敬遠されてきた存在でした。
しかしアンプシミュレーターのクオリティ向上と、大容量サンプルを扱えるメモリ環境の普及によって、現在は製品数も再現度も大幅に進化しています。今回はエレキ・アコースティック双方を含めて、ギター用ソフトウェア音源の現行ラインナップを紹介します。

ギター音源の使い方

ギター音源のメリット

ギター音源はギター演奏家にとっては、サウンドのアイデアをMIDI上で完結できるため、作曲途中の試行錯誤をリアルな音色で進められるという大きなメリットがあり、何度も録音しては修正を繰り返す厄介な作業から解放されます。
また、非演奏家にとっても、ロック系音楽に必須のエレキギターを本物に近い音色で取り入れられる点は強力な武器となります。

現在では7弦~9弦ギターまで対応した音源も存在し、ギタリストでも所持者の少ない8弦・9弦ギターのサウンドをバーチャルで再現することが可能です。曲中の部分的にヘヴィなリフを使いたい場合でも、実機を所有していなくとも対応させられます。

音源を選ぶポイント

エレキギターは特殊な奏法が多く、ノイズが音楽的なサウンドの一部となっている極めて異質な楽器です。特に歪んだ音でのメロディ演奏には独特のフィーリングがあり、打ち込みで完全に再現するのはかなり難しいため、そのような目的であればサンプル数の多いものを選ぶ必要があるでしょう。
対して、曲中で繰り返されるリフやバックで流れるストラミング(かき鳴らし)奏法はリアルなサウンドが得やすく、ギターソロにおいても、テクニカルで音数が多いものやメカニカルなフレーズなら違和感なく再現できます。
以上を考慮した上で、どんなプレイスタイルを求めるのかで選び分けると良いでしょう。また、アンプシミュレーターが内蔵されているかどうかは、所持していない方にとって非常に重要な要素となります(後述)。

アンプシミュレーターが必要な場合も

ギター用音源はDIを通したドライ音のみがサンプリングされているケースがほとんどです。エレキギターは生音をアンプに通しキャビネット(スピーカー)で発音させ、それをマイクで拾うという過程をもって初めてそれらしい音を得られます。
この行程を完結させるのが アンプシミュレーター で、IK Multimedia「AmpliTube 5」やNative Instruments「Guitar Rig 7 Pro」、Positive Grid「BIAS X」(BIAS AMP 2/FX 2 の後継、AIトーンエンジン搭載)などが代表格です。
以下に紹介する音源にもアンプシミュレーターが内蔵されているものとそうでないものがあり、未搭載のものについては別途アンプシミュレーターソフトが必要です。
ただし定番バンドルのNative Instruments KOMPLETE には Guitar Rig 7 Pro が標準で含まれているため、気付かないうちにインストールされているケースもあります。

アンプシミュレーター:PCでエレキギター録音に必須のプラグイン – エレキギター博士

おすすめのエレキギター音源

様々な種類のギターを収録「VIR2 ELECTRI6ITY」

VIR2 ELECTRI6ITY

エレクトリックギター音源の代表格となる製品。DIを通したサンプルを24,000以上収録。
種別ごとに特化した音源が多い中で、ストラト、テレキャス、レスポール、335、リッケンバッカーなど1つのパッケージで8種類のギターに対応し、7種類のアンプシミュレーター、エフェクトも網羅。アーティキュレーションについても、強弱をリアルタイムでモーフィングする独自テクノロジーを搭載しています。
複数モデルのギターが1本にまとめられた製品は他になく、打ち込みでエレキギターを作成する際の最有力候補となり得る製品です。

VIR2 ELECTRI6ITY – Supernice!DTM機材

ストラトキャスターに特化した音源

レスポールに特化した音源

その他特定のモデルに特化した音源

メタルに特化した音源

多弦ギター

おすすめのアコースティックギター音源

AMPLE GUITAR T、AMPLE GUITAR SJ

Ample Guitar T (Taylor 714CE)

Taylor 714CE、Gibson SJ-200のサウンドを収録したアコースティックギター用音源。AGTはFinger/Pick/Strumの3ライブラリ構成で、フィンガー・フラットピッキング・ストロークそれぞれを独立サンプリング。リズムパターンを登録できるStrummerモードは、ストローク奏法の打ち込みにおいて大きな武器となります。v4ではStrum NoteによるストラムノートのUnified Controlが追加され、ストラム作成がより直感的に行えるようになりました。

MUSICLAB REAL GUITAR

MusicLab RealGuitar

アコギのSteel Strings、ガットギターのClassicの2種を搭載したアコギ音源。ストローク奏法やソロ、アルペジオなどを自在に行き来できるマルチモードを実装し、MIDIキーボードでのリアルな演奏を可能にしています。
他製品にはあまり見られない12弦ギターに対応し、バリトン・チューニングやナッシュビル・チューニングなど非常にマニアックな特殊チューニングにも対応しています。

MUSICLAB REAL GUITAR 5 – Supernice!DTM機材

Prominy Hummingbird

Prominy Hummingbird

1963年製Gibson Hummingbirdの実際の演奏サンプルを89,000種、容量にして80GBで収録した究極のアコースティックギター音源。
全編3種のステレオマイクで収録されており、モノラルとしても使用可能。無数のコードがそのままサンプリングされている上、構成音を操ることもでき、リアルさは損なわれません。
ダブルトラッキング機能を有し、分厚いストローク演奏も瞬時に実現可能。かき鳴らしのGibsonと言われるその魅力に見事に肉薄した再現度を誇り、現状ストローク演奏の音源ではずば抜けてトップクラスの完成度です。

Prominy Hummingbird – Supernice!DTM機材

その他のギター系音源

非常に幅広いギター用音源。使いやすさか汎用性か、表現力か、どんな目的での導入を考えるのかで選び分けられるほどの充実したラインアップが各社より登場しています。導入の際にはぜひ参考にしてみてください。

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