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ギター録音は、音楽制作の中でも特に繊細かつ奥深いプロセスです。アンプの種類や部屋の響き、マイクの選定や配置、さらにはエフェクターやノイズ対策に至るまで、さまざまな要素が録音結果に影響を与えます。本記事では、小型アンプの意外な実力やダイナミックマイクとコンデンサーマイクの違い、モノラルとステレオの選択など、プロの現場で活用される知識とテクニックを具体例とともに紹介します。
《プロに学ぶ!》ボーカル・レコーディングのコツ
《ベースアンプでの録音》セッティングと音作りの基本
音楽プロデューサー、レコーディング・エンジニア、マニピュレーターとして椎名林檎のレコーディングに参加。マニピュレーターとして松任谷由実のレコーディングに参加。レコーディング&ミキシング・エンジニアとして、シンセサイザープログラマーとして、また作品のサウンド・プロデュースなど多方面で活躍する。リットーミュージックより「Pro が教える Vision for Macintosh」執筆。
バンドの録音をする時にマーシャルの大きなアンプを使おうとする方もいますが、ベースの項で書いた様にマーシャルにとってもスタジオは狭く、ギターアンプでも回り込みは発生します。
図 Guitar Amp Setting
ある日、レコーディングでギタリストが、「ツアーに全部機材が出払っていて今日はこれしかないんだ」とVoxの小さなコンボアンプ「パスファインダー」を持って来た事がありました。ところが、マイクを立ててコントロールルームに戻って聴いてみたら素晴らしい音がしていたのです。部屋とアンプとマイクがいいバランスで働いてくれた良い例です。
マーシャルの音が欲しい場合は当然マーシャルで鳴らさなければならないのですが、 スタジオのギターアンプを鳴らす事が多いブースは意外と小さいので、小さいアンプもあなどらずに使ってみて下さい。
ギターアンプはやはり音が大きいので、ダイナミックマイクを立てる方が多くあります。SM57やMD421が良く使われるでしょう。ギターアンプ用に特化されたマイクもあります。しかし、ベース同様、あまり大きな音がしていない時はコンデンサーマイクで録る事も出来ますが、コンデンサーマイクゆえに周りの音も録りますから、注意が必要です
ベースの場合と同様にセンターキャップの淵あたりを狙うといいでしょう。2本用意してそれぞれ固い部分と低い部分を分けて録音する場合もありますが、スピーカーから2本のマイクまでの距離を数ミリ単位で同じにして置かないと結果的に逆相になって、混ぜた時に低音が減ってしまう事になります。
2本立てたときはマイクプリアンプの片方の逆相スイッチを押してみてセッティングを確かめる事が出来ます。低音が減る様だったら正解で元通り逆相スイッチをはずして録音を始めます。増えてしまうようだったらセッティングを見直します。マイクのダイヤフラム部分がスピーカーから同じ距離になる様に位置を調整しましょう。
これまで、ギターアンプをマイクで録る方法を説明してきましたが、ギターアンプシュミュレーターの発展も目覚ましく、ギターアンプシュミレーターだけで録音する事も多くなりました。エフェクターだけでラインで録音する方法もあります。どちらが優れているという訳では無く、目的の音が得られるならば、どちらでもいいでしょう。
しかし、ラインでの録音は空気を介さない分平坦になりがちです。イメージをしっかり持って録音してください。
アンプをステレオで2台用意している人は少ないので、アンプの場合はモノラルが多いと思いますが、ラインで録音する場合アンプシュミレーターやエフェクターのアウトがステレオな事が多くありますが、あまり多くのトラックをステレオで録音してしまうと、音が散漫になる場合があります。がっしりとしたギターにしたい時程モノラルの方がいい結果が得られます。コーラスやトレモロやディレイ等が掛かっていない場合、基本はモノラルと思った方がいいでしょう。
エレクトリックギターの音はディズトーション・ギター等の場合、既に潰れてしまっていて、ピークはありませんので、コンプは必要ありません。生音とイメージが違う場合や部分的に強調したい場合のイコライザーで十分です。
ギタリストが低い方が欲しいと言ってもそれはベースの時程低くはありません。200Hz〜400Hzあたりです。中高音も多く含まれるので、イコライザーでポイントを探しながら上下させます。
ギターをマイクで拾ってからディレイ等を掛ける事もありますが、ディレイを一緒に録音する時もあります。その時は後で変更が効かなくなりますので、注意と勇気が必要です。
エレクトリックギターはノイズの出やすい楽器です。特にシングルコイルのストラトキャスターやテレキャスターはノイズ対策が少ないので、外部からのノイズを拾いやすく出来ています。対処法は、まず、アンプのグランドスイッチがあったらリフトするか逆にしてみます。それでも消えなかったら電源プラグをコンセントに刺す向きを変えてみます。(コンセントは片方はグランドされていて、左側が穴が大きくなっている物がある)
写真 コンセント
3Pの電源プラグの時はグランドを浮かせるアダプターを着けてグランドを浮かせてみましょう。
写真 グランドアダプター
それでも駄目ならギター側を疑わなければなりません。ギターのフォンプラグか、アンプの入り口のシールドの金属が出ている部分をクリップで掴んで、録音機材やマイクポケットのキャノンの1番端子のグランドに繋ぐグランドケーブルがスタジオにはあったりします。市販では無いので、自作する事になります
写真 グランドケーブル
更にそれでも駄目ならギターに外部からノイズが飛び込んで来ている事が考えられます。弾いている位置や周りの機材との場所を変えてみましょう。周りの照明から拾う場合もあるので、点けたり消したりしてみましょう。ラインでも録っているならDI等のグランドリフトスイッチを切り替えてみましょう。そこまでやれば、どこかの段階で、ノイズはきっと無くなります。
アコースティックギターはガット(ナイロン)ギター、スチール(フォーク)ギターに関わらず、コンデンサーマイクで録音する場合が多いでしょう。ブリッジ側を狙う事はあまりありませんが、単一指向マイクでホールとネックの間付近を狙います。ホールに近ければホールから鳴り響くボディの音が、ネックに近ければ弦を弾く弦自体の音が録れます。楽器によって特性も違いますが、ちょっと動かしてみてベストな場所を探りましょう。ギターが鳴っている部屋(スタジオ)の鳴りが好ましい場合、無指向性マイクでボディの音、弦の音、部屋の響きを一体として録る方法もあります。
アコースティックギター等の手持ちの楽器は一旦マイクをセッティングしても演奏者が動いてしまう可能性が大きい楽器でもあります。どこを狙っているか演奏者に説明しておいて、ギタリストもそこを外さない様に演奏する必要があります。ギタリストも録られているという感覚を忘れずに演奏して下さい。
→の位置あたりを狙ってマイキングする
そんなに大きな音がでる楽器では無いので、広い部屋だと音が散って細い音に録音されてしまう場合があります。ついたて等を使ったり、弾く場所を変えてみるとかなり音は変わります。
アコースティックギターは椅子に座って演奏しますが、椅子がノイズを出さないか、座ってみて確認します。リズムを取ったり演奏する時に椅子と床が動いて音を出してしまう事もあるので、フロアマットを敷いて、その上に椅子を置きます。
アコースティックギターにもラインアウトが付いている場合があります。全部が全部駄目と言う訳でも無く、生に近い音を出力してくれるラインアウトもありますが、多くはピエゾピックアップのプラスチックっぽい音で、あまり生とは近く無い音です。エフェクトしたりする場合は使えると思いますが、それがメインで使えるかどうかは聞いてみて考えなければなりません。
アコースティックギターはピーク成分を多く含む楽器ですので、リミッターで大きな部分は潰しておくと、歪んだり小さく録ってしまったりする事が避けられます。
イコライジングはボディー鳴り部分の200〜800Hzあたり、ギター弦の直接音の1k〜6kHz、倍音部分の6KHz〜15kHzと効き目があるポイントも多いですが、広めのバンドワイズでなるべく自然にEQして下さい。
楽器(メーカー)によってもかなり音の違いもあります。マーチンとギブソンでは、これが同じアコースティックギターと呼んでいいのかと思うぐらい音が違います。それは、演奏方法によって顕著に出ます。アルペジオがきれいなマーチン、ストロークが力強いギブソン、殆どのアコースティックギターはアルペジオよりストロークの方が大きな音がします。1曲の中で両方の演奏方法が混在する場合、リミッターで対応しきれなければ、分けて演奏してもらって、別々のトラックに録音すると調整しやすくなります。
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